長崎県医療的ケア児支援センター「つなぐ」開設ごあいさつ

 「医療的ケア児者」とは生きていくために人工呼吸や経管栄養などの医療が常時必要な人たちのことをいいます。これまで病院や施設でないと生活の場が困難であった医療的ケア児者が、最近では自宅に医療を持ち帰って家族とともに暮らせるようになっています。しかし本人やその家族が社会生活の上でさまざまな悩みや困りごとをかかえているのも事実です。
 長崎県では、医療的ケア児者とその家族を支援するため2022年8月1日に長崎県医療的ケア児支援センター(以下「センター」)を開設しました。センターの愛称も考え、「つなぐ」としました。
 センターの仕事のひとつに「家族からの相談を直接受けて、問題解決のための情報の提供や助言をおこなうこと」があります。しかし医療的ケア児がかかえる問題は特定の人や施設だけの努力では解決できないことが多く、支援するさまざまな組織・施設の連携(つながり)が必要です。
 センターはふたつの「つなぐ」、すなわち患者・家族とセンターを「つなぐ」、支援する人や組織・施設を「つなぐ」、を意識して医療的ケア児者が地域社会で少しずつでもくらしやすくなるよう仕事をしていきます。
 たくさんの人に利用してもらえるセンターを目指します。皆様どうぞよろしくお願いいたします。

  センター長 岡田雅彦